コスモは、会話が得意ではありませんが、基本的には人なつっこい子です。いわゆる会話のキャッチボールが下手なだけで、自分の話をうんうんと聞いてくれる人や、少々とんちんかんなことを言っても笑って 許してくれる人となら、ほとんど問題なく話をすることができます。
しかし、反対に苦手なタイプもあるわけで。コスモが苦手なのは、コスモの話を全く聞いてくれず、一方的に言いたいことを早口かつ大声でまくしたてるタイプです。これの典型が、恥ずかしながら私の叔父夫婦。遠方に住んでいるので、滅多に我が家には来ませんが、お盆 やお彼岸 お正月 などの節目の時期には仏壇にお参りするためにやってきます。
叔父夫婦は、悪気はないのでしょうが、人にお世辞を言いまくるのが好き（？）で、コスモの持っている本などをなめるように見渡して、
「こんなの読んでるの？ 賢いなあ、すごいなあ、偉いなあ」
と言った誉め言葉（らしきもの）をハンパでない大声 で連発します。コスモは大きな声が苦手ですし、早口だと何を言われているのか理解できません。それに、よく分からない理由で自分がベタほめされるのは、何とも居心地が悪いようです。
コスモに限らず、子供のころの私もこの叔父夫婦が苦手でした。事前に電話 でもくれるならまだ良いのですが、何故かこの家族は昔から、来る前に電話の一本もありません。そういった意味ではまさに奇襲攻撃で、アスペっ子のコスモにとってはこれ以上嫌なものはないでしょう
今年もお盆の時期が巡ってきて、今日あたり来そうだと言うことで、コスモと私は逃走 することにしました。私の車 で書店やスーパーなどをぐるぐる回り、ついでにいつも行くショッピングモールで縁日が催されていたのでたっぷり遊び、無料のわた飴（コスモの大好物 ）をもらい、それなりに楽しいもののいい加減疲れたころ、
「もう（叔父夫婦は）帰ったよ」
という母からの電話 が。かくして、夕方の５時ごろ、無事帰宅 することができました。
叔父夫婦は、コスモがアスペだということを知りません。話しても良いのかも知れませんが、そういう人たちなので、今度はコスモに向かって、
「ああしたらいい、こうしたらいい」
と大声で矢継ぎ早に言ってくる可能性があります。そうなるとコスモがますます嫌な思いをすることになるので、やはり黙っておこうと思います。
次は秋のお彼岸かな 彼岸の中日には、またコスモを連れて逃走でもしますか
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