昨日の続きです。
エピソードデルタに登場するキャラクター、ヒガナについて私なりに感じたことを書いてみたいと思います。
以下、ネタバレがありますので数行開けます。
エピソードデルタは、突如「この星（地球？）」に巨大隕石が接近中、というところから始まります。
直径10キロで、衝突すれば星が滅ぶレベルだそうです。
で、メインキャラクターのダイゴを初め、大人たちが衝突を回避するための策をあれこれ思案する中、ヒガナという少女が現れます。
彼女は大人たちの考えを「想像力が足りないよ」と全否定し、自分の役目を遂行するために強盗まがいの所業を繰り返します（怪我人も出ます）。
それに、本編でグラードンorカイオーガが暴走し、世界が危機に曝されたことについても、裏で糸を引いていた模様。トンデモキャラですね。
そんな彼女の目的は、グラードン・カイオーガに匹敵する伝説のポケモンレックウザを覚醒させ、その力で隕石を破壊して星を守ること。
ですから、目的は間違っていないんですよ。ただ、そこに至るまでが・・・ね。
決して良いキャラクターとは言えないと思います。
特にポケモンみたいに小さなお子さんが遊ぶ可能性大のゲームで、犯罪まがいのことをするキャラ（しかも最後まで謝らない、罰せられることもない）を登場させるのはいかがなものかと。
ただ、エピソードを通して思ったのが、
「何で彼女１人が、悪行を重ねてまで役目を果たさなければならなかったのか？」
と言うこと。
ヒガナは、「流星の民」と呼ばれる一族の「正統な後継者」らしいです。レックウザの覚醒は、「この星」のピンチにおける「流星の民」の使命なわけです。
ただし彼女以外に「流星の民」が居ないわけではなく、作中に「おババさま」が登場しますし、他にも存在はしている模様。
それなら、ヒガナを「正統な後継者」として擁立しつつ、大人たちも協力すれば良いのでは・・・と思いましたね。ヒガナが強盗までして集めていたアイテム・キーストーンも、「世界を救うため」と触れて回れば、持ち主に貸してもらえないことはなかったでしょう。
なのにそういった働きかけは一切無しで、おそらくまだ子供だと思われるヒガナが単独で悪行の数々を・・・
うーん。
しっかりせえや、大人ども(;´д｀)
まあ、そもそも主人公からして、まだ子供なのにグラードンorカイオーガの撃破（捕獲）を任されたりしますし、この世界ってそーゆーものなのかも知れませんけどね。
で、終盤でヒガナは、多くの人から奪ったキーストーンを使ってレックウザを覚醒（メガ進化）させようとしますが、失敗。そのときに、
「今まで私のやってきたことは・・・」
と激しく動揺します。
それは、「悪いことをした」という後悔かも知れないし、「嫌なのに、役目だからと強制された」という大人たちへの恨みごとなのかも知れないし。
どのみち、ヒガナが自分の行動を「良し」としていなかったことは、ここで分かります。
ストーリー上で、彼女は何度も大人に対し上から目線での物言いをし、それがヘイトを集める一因にもなっているのですが、「大人の都合で嫌な役目を１人背負わされた」と考えると、そういう生意気な？態度も仕方ないのかな、と。
（くれぐれも申し上げておきますが、こういうタイプのキャラがポケモンに出て良いとは思っていません）
そして、自分には無理だけど主人公にはレックウザを覚醒される力があることに気付き、全てを託します。隕石は主人公とレックウザによって破壊され、星には平和が訪れ、ヒガナは何処へともなく去ってゆきます。
彼女が最後に登場するシーンで、おババさまに「ゆっくりおやすみ」と言われるのですが、あれは意味深な感じがしました。
「流星の民」の大人たちが、いたいけな少女に重い業を背負わせていた・・・そんな風に思えるシーンでした。
・・・と、何となくヒガナ擁護みたいになってますけど。
ポケモンの脚本として、「いただけない」のは確かかと。
そもそも、昨日書きましたが導入部からして不気味だし、強制だし
「XY」のエピソードハンサムみたいに、やりたい人がやるみたいな仕様なら良かったですね。
ヒガナ自身にしたって、もうちょっと「重い宿命のために必死で奔走する少女」みたいな感じで描かれていれば嫌われることもなかったでしょうに・・・残念です。
本当は今回、「俺屍２」の夜鳥子との比較対照もやってみようかと思っていたのですが、長くなりましたので、また次の機会に
以下、どうでもいいツッコミです。
ご興味のある方は、「続きを読む」でどうぞ。ネタバレありです。
|
