先日、ふとしたことからコスモと、こんな話になりました。
「そもそもあんたにとって、アスペルガーって何？」
と。
あ、叱っていたとかじゃありませんよ。あくまで「話題」として話していただけです。
コスモの答えは、
「良くもあり、悪くもあり、半々。でも今の僕にとっては、どちらかと言うと良いもの」
とのことでした。
アスペルガー症候群は、広汎性発達障害の１つで、「知的障害と言語障害の無い自閉症」と言われています。
言語障害のあるなし、と言うのは正直言って境界線が微妙で、コスモも知らない人との会話は大の苦手なので全く「無い」とは言い切れないのですが・・・そんなわけで、このブログではコスモのことをアスペルガーと言ったり、自閉症と言ったりしていますが、私的には同じ意味です。自閉症の１種であるアスペルガー、と申し上げた方がよろしいでしょうか。
そういった話はさておくとして。
コスモが「半々」と言ったのは、少し意外でした。困っている部分の割合が大きいかな？と思っていたので。
で、困りどころに関しては大体分かるのですが（コミュニケーションに難があるとか、感覚過敏で困っているとか）、「良い」と感じているのはどの辺りなのでしょうか。これも本人に尋ねてみました。
すると、即答で返ってきたのが、
「ルールを守ろう、と思えるところ」
と。
コスモ曰く、自分はたぶん、元々は怠惰な人間だと。それでも例えば宿題 などを期限までにやろうとか、毎日学校 に行こうとか、そういった気持ちになれるのは、自分の中の「アスペルガー（自閉症）」の要素が、ルールを守って欲しい、と渇望しているからだと。
確かに、自閉っ子はルールが大好きです。これは自閉症の三本柱の１つである「想像力の障害」から来ているもので、予想のつかない状態や予想外の事態が大の苦手なので、防衛策の１つとして「ルールをきっちり守り、なるべく近い将来の予想を立て易くする」ための行動なのです。
コスモもひとえにそのためにルールを厳守するわけで、例えば宿題なら「真面目にやれば、先生に叱られることはない」という恐らくは外れることのない予想を立てているわけですね。
全ては不安から来ていることになりますが、結果的には「真面目にルールを守る」ことになります。
それが自分にとってはプラスに働いている、と言うのがコスモの考えです。
まあ、安心するために真面目にしているのか、真面目だからこそ安心できるのかは鶏 と卵 の関係で、微妙なところではあるのですけど。
それでもコスモがアスペルガーを「自分にとってプラスの面もある」と捉えているのなら、自己評価と言う意味で、とても良いことだとは思います
他にも、音感が必要以上に鋭いとか、妙なところで記憶力いいなどの特技？も、コスモにとっては「良くもあり、悪くもあり、でもどちらかと言うと良いもの」なのだとか。
そして、最後に結論。
「仮にやけど、僕がアスペルガーじゃなかったら、僕は全然別の人格になってたと思う」
と。
私も、「そうやね」と否定はしませんでした。
もしも、コスモがアスペルガーじゃなかったら。
そのことを一度も考えたことが無いと言えば、嘘になってしまいますけど。
でも、私がこの世で一番大切に思っている我が子は、間違いなく、目の前にいるアスペルガー症候群のコスモです
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