少し前の話ですが。
雨の降っている日、いつも通りコスモをバス停まで送りました。
バス停まで、と言うのは、家から一旦車 を出して、私が月極めで借りている駐車場に車を停め、そこから５分ほど歩いてバス停まで、という段取りです。
駐車場からバス停まではコスモ１人でも行けないことはないのですが、お互い長く喋っていたいので（コスモと私は本当によく喋ります ）私が付いて行く、という形です。
その、駐車場からバス停までの間にあった出来事なんですが・・・
雨が降っていたので、当然私もコスモも、道行く人たちも、みんな傘 を差していました。
バス停がある付近は人通りも多く、また人間が歩くのは当然歩道のみなので、お互い傘を傾けたりしながら擦れ違っていました。
私とコスモは、擦れ違いの邪魔にならないように、お喋りをしながらも一列で。コスモが後ろ、私が前です。
で、しばらく歩いていると、向こう側から歩きスマホをしている３０代くらいの男性が。
男性は大きめの傘を差し、視線は完全にスマホの画面に釘付けで、見るからに危なっかしくて。
私はコスモが自分の後ろにいることを確認し、念のため言葉でも「真後ろにいなさいよ」と言い聞かせて、なるべく男性を避けようとしたのですが、何しろ傘で他の通行人の皆さんも普段より幅を取っているので思うように動けず。
そして、歩きスマホの男性は、全然こちらを見ていないので私が避けた方向に、わざわざ寄って来る始末。
こりゃあ、身体とまでいかなくても傘同士くらいは当たるな、と覚悟（と言うほどでもないですが）を決めた瞬間、男性側がハッとしたように顔を上げて。
本当に、明らかに、そのとき「初めて気付いた」という表情でした。
で、私に向かって、
「おばはん、危ないなあ」
と言わんばかりの表情を向け（実際に言われたわけではありません）、またスマホ画面に視線を移して去って行きました。
後ろで見ていたコスモも、
「危なかったなあ 」。
なるほど、歩きスマホの事故ってこんな感じで起こるのね、と（今回は未遂ですが）。
以前テレビだったかネットだったかで、
「スマホを見ている人は、例え屋外でも自分の部屋にいるような気分になっている」
と聞いたことがあります。
そういう風に脳が働くのだそうです。
「自分の部屋」ですから、わざわざ自分の進路を遮るものがいるなんて、考えもしない。
雑音がしても、室内にいるときに外から車のエンジン音などが聞こえてもさほど気にしないのと同じように、意識に入ってこないのだとか。
私とニアミスを起こした男性も、例えて言うなら「自分の部屋にいたのに、気がついたら目の前に傘を差したオバサンがいた」心持だったのでしょうね。そのこと自体には同情しますが（きれいなお姉さんだったら良かったのにね ）、彼の行動には、やはり感心しません。
いつか、オバサンならぬ怖いお兄さんあたりにぶつかるまで、懲りないのかなあ・・・
まして自転車 をこぎながらとか、車 を運転しながらなんて、既に私にとっては理解の外です。
皆さん、命を大切にしましょ〜
他人の命も、自分の命も。
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