2010年07月19日(月)
論理的読書感想文。
コスモたちは、明日が1学期の終業式。
この三連休で、もはや夏休みに突入しているような感じですが、実際は明後日からになります。
ただ、先生方が気を利かせて(?)、夏休みの宿題に関しては既にプリント類やワークブック、そしてやるべき課題の一覧表などを渡してくださっています。
コスモは、良く言えば真面目、悪く言えば融通の利かない子なので、終業式が終わるまではどうもエンジンが掛からない様子。
ワークやプリントなどはそれでもいいかなと思うのですが、1つだけ、コスモにこの三連休のうちにやっておくべきノルマを課しました。

読書感想文です。

この宿題は、毎年コスモの大敵になります。
まず、本を読んで「感じた」ことを文章に表す、と言うことが自閉っ子には難しいというのが1つ。
そしてもう1つは、コスモ特有の「処理速度」の障害により、字を書くのが極端に遅いということ。
コスモなりに、年々早くはなっているのですが、例えば少し記入量の多いペーパーテストだと、時間内に書くのが精いっぱいと言ったところです(問題は理解出来ているにも関わらず、です)。
そんなコスモのことを、お医者さまは「パソコンは動いているけどプリンターが紙詰まりしているような感じ」と例えていらっしゃいます。

そんなわけで、コスモは読書感想文となると、ものすご〜く時間が掛かってしまうのです。
にも関わらず、毎年夏休みの宿題として必ず出るのも、読書感想文。
ですから、今年は少し前から下準備をさせていました。
期末テストが終わって約1週間後、中学校が個人懇談会の期間に入り、コスモはお昼過ぎに帰ってくるようになりました。そこで、感想文の題材にする予定の本をその間に読んでおくように言いました。
あまり分厚い本ではないので、数日で読破。
そして、下書きに取り掛かったのが先日の土曜日。
コスモの場合は、ペンや鉛筆で字を書くのは遅くてもパソコンのキーボードを打つのは速いので(これもコスモの特性のうちです)、パソコンで下書きし、鉛筆で原稿用紙に清書するという奇妙な方式を取っています。
本当は、清書もパソコンで良ければ楽なのですが、こればかりは仕方ないですね

下書きは、箇条書き式に打ち込むところから始めます。それを後で文章として繋げ、前後がおかしいところがあれば入れ換えて、既定の字数に収まるようにするわけですが。
今年はちょっと、新しい試みをしてみました。
それは、感想文を感想文としてではなく、論文風に書いてみること。
まずは、問題提起。
コスモが今回選んだ物語では、主人公が取ったとある行動が物語の重大な結末に繋がるのですが、その行動と結末の因果関係については、今ひとつはっきりしません。
そこで、この因果関係を論理的に立証してみよう、というのが出だしです。
その後、幾つかの仮説を打ち立てます。
正しい結論は、物語を読めば漠然と分かるのですが、それを漠然としたものではなく、他の仮説を否定することで、よりはっきりしたものにしようというのが狙いです。
仮説ももちろん、ある程度理屈の通ったものでなければなりません。その上で、さまざまな考察を加えて、順番に否定していくわけです。
そして最後は、恐らくこれであろうと思われる結論に、あくまで論理的に持って行く・・・という方式です。
ややこしい書き方をしましたが、要は早い話が、ああじゃないかこうじゃないかという意見を幾つか出して、理屈でもってあれも違うこれも違うと却下して、これだ!と自分が思う説の正しさを証明する、ということですね。

コスモは、これにハマりました(笑)

「面白いわー、こういうのメッチャ面白いわー
と、大喜び。
「大体なあ、読書感想文なんて、書いててものすごく退屈やねん。つまらんねん。でも、こういうのは大好きや!!」
眼をキラキラさせて下書きにいそしむコスモの姿を見て、

やっぱりあんた、学者向きだよ・・・(^_^;)

と思いました。
論理の組み立てが大好きなわけですから、ね。

出来上がった下書きは、私も一通り目を通して、いちおう矛盾している部分も無いでは無かったので、
「ここはこう矛盾しているから、そうならないように直してみ」
と指摘すると、ちゃんと矛盾点を解消して書き直して来たので感心しました(親バカです)。
なかなか面白い感想文が出来たように思います(超親バカです)。

そして、今日。
残るは清書のみ。まあ、これが難関なわけですが。
それでも、書くのが楽しかったからか、いつもの「退屈な」感想文ほど苦痛にはならないようです。今日から2日かけて、原稿用紙4枚分を仕上げます(1枚書くのに1時間かかるので、1日2枚が限度)。
頑張れ、コスモ。
夏休み前に、取りあえず強敵は倒せそうだよ〜〜!!

2010-07-19 14:04 | 記事へ | コメント(8) |
| 広汎性発達障害(アスペルガー症候群) / 中学校 |
こんばんは。
コスモママさん。

さすが、コスモママさん
視点を変えて、コスモ君に、ただの感想文ではなく、論文形式で、やらせてみて、ばっちりでしたね。

私も長男の勉強方で、なにかADHDの子でも効果があるのはないかと思案中です。
コスモママさんみたいに、視点を変えれば、長男も勉強の楽しさに目覚めてくれるのでは・・・と目から鱗状態でした。
長男は、まだ、中間テストや期末テストの勉強方を自分に合った方法を見つける事がでしなくて、苦労(?)しています。
なんとか、彼に合った勉強法を私も探していきたいです。
今回は、コスモママさんのお陰で、私自身も勉強になりました。
ありがとうございました
こんばんは〜。

今、息子に
「高校生になっても読書感想文ってあるの?」って聞くと

「あるで〜」ですって。

うーん、うちの息子も最大難関です。
いつも一番最後です。
まず、本を読ませなければ・・・。

ただ、最近もう彼なりの勉強方や考え方があるようで、突っ込んで言うとちょっと怒ります。
昨年はかなり宿題を手伝ったんですが、今年は一番不得意なものはなくなったので大丈夫でしょう。

夏休みですね〜。
コスモ君も強敵をやっつけたから、もう楽しさ倍増ですね!
いやー脱帽です。
思いつくコスモママさんも、ハマるコスモくんも
すごいワ。
お見事です
学校代表でコンクールに出品なんて事になるかも?!
こんばんは。
昔「末は博士か大臣か」なんて言うのが親バカって言われてましたけど、コスモ君はホントにそうなりそうですね〜(^^)
論文って、今の子に掛ける物じゃ無いですよ〜。
yamachanだって書けないわぁ(^_^;)
でも、そのやり方、Hきにもイケるかも。
Hきは『感想』と言う物をあまり感じない子なんですよね。
だとすると、論文風と言うのは良いかも。
真似っ子させてもらいますね(^^ゞ
後は、毎度の『清書』ですねぇ。
大学に入ればPCで打ち出した物で充分だそうですが、高校生までは・・・ね(^_^;)
今年を入れて5年、踏ん張りどころなのかも知れませんね。
でも、ヒョンな所で紙詰まりが解消されるかも知れないですよ。
日本語は無理でも、英語なら、とか、韓国語なら、とか、数式なら・・・とか。
それは、いつ、どこで、どういう風に起こるか判らないですが、その時を見逃さないようにしてあげてくださいね(^^)
yamachanchiもHきの感想文が、頭痛の種です。
そして、英語特訓も(-_-;)
2010年07月20日(火) 08:57 by コスモママ
いーささん、おはようございます

お褒めにあずかり、恐縮です
今回の場合は、コスモの「理屈好き」から攻めてみました。
いわゆる情緒的な感情には乏しいコスモですが、理論的な話は大好きですからね。
感想文は、苦手な「情緒」の部分なのでこれまで難しかったわけですが、それならいっそ、情緒じゃなくて理論にしちゃえ、と言うわけで(笑)
発達障害の子じゃなくてもそうだと思いますが、要は好きなことと絡めてしまうことでしょうね。
何でもかんでも絡められるわけではありませんけど・・・
取りあえず、コスモの読書感想文はこの先もこれで行こうと思います。どのみち、高校卒業までの辛抱ですしね。
長男くんにも、何かぴったりの方法が見つかりますように。
焦らないで。まだ、中1の夏休みなんですから
2010年07月20日(火) 09:06 by コスモママ
ぺんさん、おはようございます

あ〜、やっぱり、高校でもあるんですか・・・
私が高校のときにあったのは覚えているんですけど、今でもあるんですねえ・・・
そもそも感想文とか、理科の自由研究とかって、全員に全部やらせるんじゃなくて、本人がどれか1つを選ぶようにすれば、力が入ったいいものが出来るんじゃないかと思うんですけど。
義務教育の中学までは仕方ないとして、高校になったら選択制でもいいのに、ね。
王子くんも感想文苦手なんですね。
あれが苦痛な子は、きっと多いと思います。

でも、王子くんなりのやり方が確立しているというのは頼もしいですね
親が手伝うことも、年々減っていきますよね。小学校1年生のときは大変だったな〜〜
コスモの残る強敵は生活体験文くらいですね。例によって、清書に時間がかかります。
理科の自由研究も手間のかかる宿題ですが、PCで作れるのが有難いです
2010年07月20日(火) 09:08 by コスモママ
さんごさん、おはようございます

いえいえ、脱帽だなんてとんでもない
コスモの理屈好きを攻めたらツボっただけです
でも、万が一にも代表とかになれたら嬉しいですね。
今までにないことですから・・・
休みが終わるまで、夢を抱いておくことにします
2010年07月20日(火) 09:16 by コスモママ
yamachanさん、おはようございます(^o^)

本当に、「博士」になってくれたら嬉しいんですけどね(大臣は無理(笑))。
理屈好きは、少なくとも学者になるのに邪魔なものではありませんので、その点は本人の希望と一致していて良かったかなと思っています。
論文と言っても、コスモが書いたのは「論文もどき」ですけどね。
組み立て方を論文風にしたと言った方が良いかも知れません。このやり方は、たぶんHきちゃんにも向いていると思いますよ。どうぞどうぞ、使っちゃってください(^^)
そう、難関は清書なんですよ。
読書感想文以外に、漢字プリント、生活体験文などがコスモにとっての苦行として待ち構えています。
本当に、大学生になれば手書きに悩まされることなんて、まず無いんですけどね。
あと5年の辛抱です・・・(-_-;)
紙詰まりは、手先の不器用さからきているので、解消されることがあるかどうかは分かりませんが、考えてみれば英語は少し速く書けるような気がします。
日本語って言うのは、存外書きにくい言語なのかも・・・
取りあえず、夏休みの始まりですね。
お互い、頑張りましょうねp(^_^;)q
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ニックネーム:コスモママ
性別:たぶん女性
年齢:そろそろ半世紀
都道府県:大阪府
アスペルガー症候群の大学生・コスモと、その母のお気楽ゲーマーライフ。発達障害がメインテーマですが、半分くらいはゲームの話題です。

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